きっかけはコロナ
数年前にコロナ騒動がありましたが、なんと2021年1月には、コロナ感染防止のために、年始の初詣も「分散初詣」が呼びかけられたりしていました。
人混みで「密」になりがちな、お正月三が日を避けて、その前の年の瀬のうちに、あるいは逆に三が日や松の内が終わった後に参拝しましょう、というわけですね。
そんな時代背景のもと、「コロナ対策」として作られた「バーチャルな参拝」ができる神社仏閣のホームページがあって、コロナがほぼ収束しそうになっている現在でもまだ、参拝することができます。
今回は、そんな「バーチャルな参拝」ができる、東大寺と愛宕神社をご紹介します。
お正月に参拝しない場合のご利益
神社仏閣では、お正月三が日の初詣や、松の内の参拝じゃないとご利益がないんじゃないか、というご心配になる向きもあるかと思います。
しかし、参拝のタイミングについては、川崎大師など有名どころの神社仏閣が、お正月や松の内の時期をずらした参拝でもご利益は全く同じにあることを保証しています。
と言うより年間を通して、いつ参拝するかについては、神様仏様のご利益にはまったく影響はありません、という見解です。
実地に行けない場合のご利益
また、何らかの事情で実際の神社仏閣に行けない、という場合に助かるのが、現代の「IT」や「AI」の時代ならではの、パソコンやスマホでの「ネット」を使ったバーチャル参拝です。
もちろん、実地に足を運ぶのが一番ですが、行けない場合でも、神様仏様は面倒をみてくれます。
この上なく広い心でいらっしゃるはずの神様仏様が、時期が違うからご利益はあげない、とか、スマホからだなんて参拝とは認めない、などと言うわけがありません。
私が以前参拝した神社で、本殿が高〜いところにあって、相当な健脚でなければ登るのも一苦労という神社に行ったことがあります。
その登り口には、ちゃんとお賽銭箱が用意された遥拝所が設けられていて、そこで、見るからに登るのはちょっと無理だろうなあというおばあちゃんが娘さんと並んで参拝していました。
どこで参拝してもご利益は同じですよ、という神社の優しさを感じた場面でした。
バーチャルでももちろん、ご利益があります。郵送でのご祈祷依頼やお守り授受などは実際すでに各神社仏閣で行われていますので、その延長だと考えれば自然な流れですね。
神様仏様ネットワーク
また、今回ここにご紹介するのは全国の神社仏閣のうちのごくごく一部、2箇所だけですが、神様仏様はお互いに仲が良いので、たとえば前年の破魔矢やお守りなども、どこの神社仏閣でも別け隔てなく回収してくれるように、どの神社仏閣で参拝されても、それぞれの神様仏様が融通しあって、聞き届けてくれます。
神様仏様は「銀行」説
神様仏様というのは融通無碍、自由自在の存在であって、どこかの土地や何らかの宗派に縛り付けられているものではありません。
たとえば、これはタレントの石原良純さんの説を聞きかじったのですが、ご利益をいただくと言うのは、銀行でお金を引き出すようなものだ、という見方があります。
〇〇銀行で引き出しても△△信用組合で引き出しても、引き出したお金に変わりはありません。それと同じように、どこの神社仏閣に参拝しても同じご利益が得られます、というわけですね。
その延長で言えば、家庭にある神棚や仏壇は銀行などのATMに相当しますね。ご家庭にある神棚、仏壇にお参りすれば、伊勢神宮や延暦寺にお参りしたのと同じ御利益が得られることになります。
さらに最近では、スイカやペイペイなど、スマホを使ったキャッシュレス決済が主流になりつつあります。これはご利益に当てはめると、日常持ち歩いている「お守り」に相当するかも知れませんね。
お守り、神様仏様への入り口をいつも持ち歩いているようなものです。
同じように、いつも持ち歩いているスマホからバーチャル参拝しても、ご利益はしっかり頂ける、というのはなかなか説得力のある考え方だと思います。
では心ゆくまで、ご参拝ください。
東大寺
こちらが奈良東大寺の公式サイトです。
大仏様は「毘盧舎那仏(びるしゃなぶつ)」。
「毘盧舎那」は、サンスクリット語では「ヴァイローチャナ」(Vairocana)。意味としては、光明が全てを照らす、という意味で、それに日本では「仏」を付けたんですね。
華厳宗の大本山ということになっていますが、元々は全ての宗派(学派)の研究所、的な意味合いのお寺なのでした。
下の「東大寺バーチャル参拝入り口」からお参りください。
最先端技術を使ってますね。画面の中で丸い印が「こっちだよ」と呼んでくれるので、その丸い印をタッチすると移動できます。
移動した地点から、周囲を360度、上も下も見回せる、という機能があるので、まさにその場にいる感覚で、あちらこちらキョロキョロできます。
興味のあるところをじっくり見られるので、普通に実地に行くよりも、はるかに新発見とかができるかも知れません。
撮影の都合上、半透明の人間がいたりするのも、それらしい、ちょっと不思議な空間のように感じられ、スピリチュアルな感覚もあって、たのしいですね。
また、大仏殿のみならず、周辺のたくさんの施設にも行けるので、全部見ると、たっぷり観光旅行した気分になれます。
昼と夜の切り替えもできます。
愛宕(あたご)神社
こちら東京港区にある、武者が馬で駆け上がったという「出世の石段」で知られる愛宕神社。
御祭神は、
火産霊命(ほむすびのみこと)〈火の神〉
を主祭神として、その他に、
罔象女命(みずはのめのみこと)〈水の神〉
大山祇命(おおやまづみのみこと)〈山の神〉
日本武尊(やまとたけるのみこと)〈武徳の神〉
そして、
将軍地蔵尊(しょうぐんじぞうそん)・普賢大菩薩(ふげんだいぼさつ)も祀られています。
その公式サイトの中に「ヴァーチャル参拝」という見出しがありますので、そこから入れます。
こちらからも、直に入れます。
こちらのバーチャル参拝のやり方は、鳥居から順番に、普通に写真をめくりながら追って行く、という形式です。
その中に「手水舎」も、ちゃんとあります。
当時、コロナの影響で、実際の手水は使わないほうが良い、という意見もあり、手水鉢から水を抜いてしまう神社まで現れました。
神社としても、手水を使う使わないは参拝客自身の責任による選択であり、手水を使わなくても、ご利益には全く影響がないことを保証しているわけです。
とは言え、それが、バーチャルではあるにしても、写真を見る、という行為によって形式上、手洗いが出来てしまうわけですから、むしろちゃんと手順を踏んだ気分になれます。
また、普段は入れない御社殿にも、正面の御扉を開いて中に入れます。
さてどんなご利益が
今回は、スマホでも手軽にバーチャル参拝できる神社仏閣として、東大寺と愛宕神社をご紹介しました。どんなご利益が頂けるのか、楽しみですね。
ご利益エピソードがありましたら、お知らせください。
また、この他にもバーチャル参拝できる神社仏閣は多いと思います。
こちらも、お知らせいただければ、即掲載いたします。